胚・胎児毒性

【解説】
IGF-1は成長の重要なメディエーターであり、IGF-1経路は子宮内及び出生後の成長に重要な役割を果たします。ヒトIGF-1遺伝子の変異によるIGF-1産生の低下は、子宮内発育不全、出生児の発育不全等が生じることが報告されています1,2)

動物試験における胚・胎児毒性の発現状況3)

カニクイザルを用いた胚・胎児発生試験において、13匹の妊娠カニクイザル(対照群6匹、本剤投与群7匹)に、溶媒又は本剤75mg/kg/週(臨床用量である20mg/kgを3週間に1回投与時の約8.8倍の曝露量に相当)を妊娠20日から妊娠終了時まで週1回静脈内投与した場合に、3例の流産が起こり(1例は対照群、2例は本剤75mg/kg 群)、本剤75mg/kg 群は対照群に比べて高い胎児死亡率(7例中 2例、28.6%)でした。

また、胎児重量の低値及び催奇形性(ドーム状の頭蓋、両眼の近接、大泉門の開大、顔面下部の発育不全、鼻先端の狭小化、頭蓋骨の菲薄化)が認められました。

対処法

  • 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後5カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明してください。
  • 必要に応じて本剤投与開始前に妊娠検査を実施し、妊娠していないことを確認してください。
  • References
    1. Walenkamp MJE, et al.: J Clin Endocrinol Metab. 2005; 90(5): 2855–2864.
    2. Puche JE and Castilla-Cortázar I.: J Transl Med. 2012; 10: 224.
    3. 承認時評価資料:カニクイザルを用いた生殖発生毒性試験(2024年9月24日承認、CTD2.6.6.6)

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